HEADLINE

真姫「やさぐれまき」

2014/07/12 22:24 | CM(0) | ラブライブ! SS
2 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:03:53.05 ID:Mmw/hWqR0
―なんだか最近やけにイライラする。
もともと神経質な面があるということも理解はしているつもりだけど、
それにも増して最近はイライラする。


原因?それはまぁ…いろいろあるでしょう。


両親からの期待という名のプレッシャー、勉強に対する義務感、
ダンスレッスンに作曲、将来のビジョン…

それはもう、挙げたらキリがないわ。

そして何より、プライドの高さとか、貯め込んでしまう性格からくる自己嫌悪とストレス。
抱えなくてもいいものをいつも抱きしめたままだ。


現実に振り回されているのか、望んで振り回しているのか。
ときどきこの身体も心も、その所在が分からなくなる。




3 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:05:11.57 ID:Mmw/hWqR0
真姫「今日も疲れたわね…」

練習が終わり、用事がある、と先にみんなを帰した私は、一人で屋上で風に当たっていた。
夕焼けが校舎をオレンジに染め終え、いよいよ夜の暗がりが現れる。

校門の方からにぎやかな声が聞こえる。きっと穂乃果たちだろう。
あそこにいるのも悪くないけれど、やはりこういう静かな時の方が私は好きだ。


シュボッ

真姫「ふー…」

持っていた煙草に火をつける。
こんなところ、誰かに見つかったら大変だ。
スクールアイドルという立場上スキャンダルでもあるだろうし、そもそも未成年だから学校も停学?

悪いことだということは承知しているが、煙草を吸っている時だけは救われる。
嫌な現実も、せわしい心も、全部煙で霞んでいく。

800℃の熱源がこんなにも近くて。
その煙が心を頭を満たし、冷ましていってくれる。


真姫「みんなにもそうだけど、とくに親には見せられないわね」

自嘲するように苦笑いして、携帯灰皿に灰を落とす。

真姫「…なにやってんだろうなぁー…わたし」


ぼけーっとしながら煙を燻らし、思考を放棄していた。

小さい頃は、医者の娘ということもあって、煙草の何がいいのか全く理解できなかった。
けれど、今はその気持も何となく分かる。
誰かが、「煙草なんて綺麗な言い方しているけれど、実態は唯一法で認められた麻薬だ」
なんて言っていたけど、まさにそのとおりだと思う。

今の私は、これなしではとても日常を送れる気がしない。


4 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:06:25.35 ID:Mmw/hWqR0
そのとき、ギィ、と扉の開く音がした。

海未「真姫…居ますか?」

聞きなれた声が私を呼んだ。


真姫「うぇえ!?や、やばっ!」バタバタ

急いで吸いさしの煙草を消し、灰皿に放り込み、煙草一式をカバンの中に隠した。


海未「ここにいたんですか、探したんですよ?」

夕日は沈み、闇が降り始めた屋上で、海未はこちらへと向かってくる。


真姫「海未、帰ったんじゃなかったの?先に帰っていいって言ったのに」アセアセ

海未「真姫がいないと帰るのもさみしいじゃないですか」

海未「屋上で何か用事でもあったのですか?」

心配そうに私の顔を覗き込む。

真姫「べ、別に何もないわよ」

海未「…ん?何か臭いますね」クンクン

真姫「うぇええ!?そ、そうかしら」メソラシ

海未「…じー」ジトー

海未「真姫、何か隠し事してますね」

真姫「な、何のことかしら」カミノケクルクル

こういうときだけ海未は鋭い。



5 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:07:12.66 ID:Mmw/hWqR0
真姫「さ、もう遅いんだし帰りましょ!」スタスタ

強引に歩き出した。こういうときの海未に問い詰められると面倒なのだ。

海未「あ、真姫!まだ話は…」

ポロッ

カバンの口を閉めないで強引に持ち上げたせいで、中から煙草が落ちてしまった。

真姫「あ゛」

海未「…これは」


時が止まる。やってしまった。


6 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:07:54.74 ID:Mmw/hWqR0
真姫「あのえっとそのー…こ、これはね…」アワアワ

もう言い逃れはできない。完璧でクールビューティーな真姫ちゃんは崩れ去って転落の人生を歩むしかないんだわ…


スッ

海未がそれを拾い上げる。

そしてはぁ、とため息をついてから呆れた顔でこちらを向いた。

海未「真姫、あなたって人は…」ハァ

真姫「…うぅ」

これはもう怒られるわね…。むしろ叩かれるかしら…。
近づいてくる海未に覚悟を決めて、ギュッと目を瞑ってビクビクしていた。



7 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:08:45.29 ID:Mmw/hWqR0
ギュッ


真姫「ふぇ!?」

予想外のアクションに素っ頓狂な声をあげてしまった。

海未「あなたは、いろいろ抱え込みすぎなんですよ」ギュウゥ

真姫「…海未」

海未「少しは私たちを、私を頼って下さい。力にはなれないかもしれませんが、こうして抱きしめることくらいはできるんですから…」

真姫「……うん、ごめん…」

そのまましばらく、何も言わずに私達は抱き合っていた。
とても暖かい温もりの中で。


8 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:09:41.12 ID:Mmw/hWqR0
海未「まったく、医者の娘が聞いて呆れますよ…」

真姫「反論できないわ…」

海未「こんなものの何がいいんですか」シュボッ

真姫「って何やってんのよ海未!?」

海未「すー……!!!ぐえっほ!ぐえっほ!ごほっ!がはっ!」オェェ

真姫「海未が…とても人に見せられない顔をしている…」

海未「な、なんですかこれは…」ハァハァ

真姫「煙草よ」

海未「知っています!煙草ってこんなに美味しくないものなんですね…」

真姫「最初はそんなもんよ」

海未「それに煙くてむせて気持ち悪いです…」ウエー

真姫「いきなりおもいっきり吸うからよ…ばかねぇ」

海未「うー…口の中が煙草臭いし苦いです…」

真姫「帰りに飲み物買ってあげるから元気出しなさい」ナデナデ

海未「はい…帰りましょう…」トボトボ


9 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:10:36.84 ID:Mmw/hWqR0
帰り道

真姫「…ねぇ、海未」

海未「なんですか?」

真姫「…どうして、怒らなかったの?」

海未「うーん…怒るよりも呆れたって感じでしょうか」

真姫「う…」

海未「それに」ギュッ

真姫「ちょ、海未!?///」

海未「真姫の性格はよくわかっていますからね」

海未「煙草を許すつもりはありませんけど、真姫が楽になれるのがこれしか無いなら仕方ないじゃないですか」

真姫「…あなたずいぶん丸くなったわよね。一昔前ならひっぱたいてたでしょうに」

海未「大人になったのですよ」フンス

海未「あと…」

海未「二人だけのヒミツ、っていいじゃないですか」ニコッ

真姫「!」ドキッ


なんだかとても海未が身近に見えて、とても輝いて、可愛らしくみえた。
この笑顔を曇らせるのは…嫌。


10 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:11:29.36 ID:Mmw/hWqR0
真姫「えい」ポイッ

海未「あ、捨てちゃうんですか、煙草」

真姫「すぐには無理かもしれないけど、やめるようにするわ」

海未「…真姫」

真姫「その分海未に甘えるようにする」

海未「ふふ、嬉しいですね。素直な真姫は好きですよ?」

真姫「な!?///」

真姫「海未ってたまにそういうこと平気で言うわよね」


一歩先を歩いていた海未が振り返る。

海未「それに」

チュッ


真姫「へぁ?///」

海未「こっちのほうが煙草なんかよりずうっといいですよ?///」ニコッ

真姫「…そう、ね…」


…私、本気で禁煙しようと思うわ。


おわり


11 ◆V8OfN8HM.Y [saga]:2014/07/10(木) 22:12:31.64 ID:Mmw/hWqR0
未成年、タバコ、ダメ、絶対。
真姫ちゃんは色的に赤マル吸ってそう。
二人で隠れてシガレットキスして煙草吸ってるのとかも書きたかった。
私はまだまだ禁煙できませんね。



海未「ずっと傍に、いますからね」
穂乃果「ふぁいと、だよ」

もよろしければ読んでやってください。


それではhtml化出してきます


12 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (SSL) :2014/07/10(木) 22:12:40.31 ID:bSCieMI30



13 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/07/10(木) 22:23:32.90 ID:JjKvu2Iyo
おつ


14 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/07/10(木) 22:25:10.68 ID:HfeTbr4ao
乙 書きたかったのはいつ書くの?


15 ◆V8OfN8HM.Y :2014/07/10(木) 22:32:03.16 ID:Mmw/hWqR0
>>14
他にネタが溜まってきたらミニストーリー集みたいに書けたらいいかなと


16 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/07/10(木) 23:13:08.87 ID:3MztpvtTO

ほっこりした


転載元

真姫「やさぐれまき」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404997379/






ラブライブ! (2) (電撃コミックス)
鴇田アルミ
アスキー・メディアワークス (2013-06-27)

関連記事
2014/07/12 22:24 | CM(0) | ラブライブ! SS
    コメント一覧
コメントの投稿










管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

インバリアントへようこそ
インバリアント -SSまとめサイト-
管理人:こばりあんと



  • About
  • 記事一覧
  • Twitter
  • まとめ依頼
  • ランダム SS
カテゴリ
アーカイブス

2018年 02月 (25)
2018年 01月 (7)
2017年 12月 (3)
2017年 11月 (22)
2017年 10月 (11)
2017年 09月 (2)
2017年 08月 (161)
2017年 07月 (180)
2017年 06月 (139)
2017年 05月 (311)
2017年 04月 (157)
2016年 02月 (1)
2015年 12月 (1)
2015年 05月 (261)
2015年 04月 (295)
2015年 03月 (305)
2015年 02月 (259)
2015年 01月 (283)
2014年 12月 (275)
2014年 11月 (287)
2014年 10月 (285)
2014年 09月 (262)
2014年 08月 (264)
2014年 07月 (262)
2014年 06月 (223)
2014年 05月 (218)
2014年 04月 (209)
2014年 03月 (185)
2014年 02月 (172)
2014年 01月 (191)
2013年 12月 (184)
2013年 11月 (183)
2013年 10月 (180)
2013年 09月 (153)
2013年 08月 (141)
2013年 07月 (154)
2013年 06月 (146)
2013年 05月 (152)
2013年 04月 (148)
2013年 03月 (130)
2013年 02月 (111)
2013年 01月 (123)
2012年 12月 (127)
2012年 11月 (120)
2012年 10月 (127)
2012年 09月 (117)
2012年 08月 (120)
2012年 07月 (122)
2012年 06月 (116)
2012年 05月 (122)
2012年 04月 (121)
2012年 03月 (123)
2012年 02月 (116)
2012年 01月 (122)
2011年 12月 (118)
2011年 11月 (113)
2011年 10月 (119)
2011年 09月 (110)
2011年 08月 (118)
2011年 07月 (118)
2011年 06月 (118)
2011年 05月 (123)
2011年 04月 (124)
2011年 03月 (117)
2011年 02月 (95)
2011年 01月 (109)
2010年 12月 (119)
2010年 11月 (110)
2010年 10月 (120)
2010年 09月 (74)
2010年 08月 (87)
2010年 07月 (113)
2010年 06月 (72)
2010年 05月 (67)
2010年 04月 (3)

SS検索
Ads
最新記事
Ads2
人気SSランキング