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響「赤月の夜空に、ごきげんよう」

2014/10/10 23:16 | CM(0) | アイドルマスター SS
1 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:02:03.61 ID:QYxfMoaZo

秋の夕方。

今日はとっても、特別な日。


「ねぇねぇひびきん! 今日何の日か知ってる?」


事務所のドアを開けると、亜美がいきなり飛びついてきた。


「知ってるよ。皆既月食でしょ」

「ちぇーっ……ひびきんも知ってたか……」

「そりゃ、テレビでいっぱい言ってたし、学校でも話題になってたしね」


三年ぶりの皆既月食に、みんなワイワイ盛り上がってた。

自分もずっと、今日を心待ちにしてたんだけどさ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412780513



2 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:04:23.80 ID:QYxfMoaZo

ただ、自分の場合は、みんなとはちょっと違う理由で。


「亜美、貴音来てる?」

「お姫ちんなら給湯室にいるよん」


荷物を置いて給湯室を覗きこむと、亜美が言った通り、姿があった。


「ああ、らぁめん。何故あなたは三分もの時間、わたくしを待たせるのでしょうか」

「自分なら二分ちょいで食べちゃうけどね」


びくんと、貴音の肩が跳ねる。

わっかりやすいなぁ。


「……響、いつからそこに?」

「今来たとこ」


人を驚かせてはなりません、とちょっぴり怒られた。


4 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:11:02.28 ID:QYxfMoaZo

「貴音はもう上がり?」

「はい。本日のレッスンは終わりました故」


貴音と話していると、コーヒーカップを片手にプロデューサーがやってきた。

おかわりに来たのかな。


「ん? 響、今日スケジュール入ってたか?」

「ううん、何もないよ。貴音と待ち合わせしてたから寄っただけ」

「ああ、それで貴音はレッスンを早めにしたのか。コーヒーあるか?」

「プロデューサー、カップを」

「お、ありがとう」


貴音はプロデューサーからカップを受け取り、傍のメーカーからコーヒーを注ぐ。

貴音、やっと使い方を覚えられたんだな……。


5 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:14:46.57 ID:QYxfMoaZo

貴音はカップラーメン。

プロデューサーはコーヒー。

自分は冷蔵庫に入ってたプリンを貰った。


「二人とも、待ち合わせしてた用事っていうのは長いのか?」

「ん、なんで?」

「春香が月食を見ようって言い出してな。みんなで屋上から見るんだけど、二人はどうかなと」

「あー……」


折角のお誘いだけど……。


「ごめん、プロデューサー。自分たちは行けないや」

「お誘いを無下にしてしまい、申し訳ありません」

「いやいや、気にしない気にしない。居るやつだけの突発イベントだしな」


プロデューサーはぐいっとコーヒーを飲み干すと、お疲れ、と言い残して仕事へ戻った。

自分たちもそろそろ行こうかな。


「再び三分待てと申すのですか。いけずです」


……貴音が二杯目を食べ終わったら。


6 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/10/09(木) 00:17:32.32 ID:5Ce/F8bAO
支援は紳士のつとめ


7 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:19:41.05 ID:QYxfMoaZo

結局、四杯目を死守してから事務所を出た。

やや物足りなくも満足げな貴音を見てると、ちょっとむかっとする。


「ずるいぞ。貴音ばっかりいい思いして」

「そう拗ねなくとも良いのですよ。良い子良い子」

「うがーーー! 子ども扱いするなよー!!」


高身長の貴音がちっちゃい自分を撫でると、本当に自分が子どもみたいだ。

悔しいよ……神様、あと二十センチ伸びたいです。


「少し急いだ方がよさそうですね」

「あ、もうそんな時間?」


腕時計を見ると、時刻は18時。

もうすぐ、始まる。


8 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:25:25.40 ID:QYxfMoaZo

「この辺りでいいかな」

「そうですね。ここなら人目もつかないでしょう」

「あっ、ここの芝生ちょうどいい! ほらっ、貴音貴音!」

「少し落ち着きなさい、響」


小さな丘の上にすとんと腰を下ろすと、貴音も少し遅れて隣へやってきた。


「綺麗な満月だね」

「ええ、まことに」

「貴音の髪の色だ」


貴音は珍しく、はにかんで頬を赤らめた。


「そういうことは、あまり軽々しく言うものではありません」

「自分は思ったことを素直に言うタイプだからな」

「……むぅ」


小さく唸って俯く貴音も、これまた珍しいなぁ。


9 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:29:59.79 ID:QYxfMoaZo

「あ」


月が。

自分が声を上げると、貴音も空を見上げた。


「18時15分。欠け始めたぞ!」

「相変わらず、眼がいいのですね」

「貴音は分からない?」

「月が欠けているところは見えません……が」


二人して、貴音の足を見た。


「欠け始めたことは、分かります」


消えたつま先を撫でながら、貴音は穏やかな声で言った。


10 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:34:20.82 ID:QYxfMoaZo

座りなおして、また月を見上げる。

先はまだ長い。


「まだかなー」

「ゆったり待ちましょう」


あと一時間と少し。

夜空に瞬く月の下で、二人で他愛もない話を続ける。

この前のCM収録が楽しかったこと。

撮影先で会った黒井社長が罵りながらジュースを奢ってくれたこと。

それに対抗心を燃やした社長がコーヒーメーカーを買ってきたこと。

得したのがプロデューサーだけだったこと。

実はついさっきまで亜美が追いかけてきてたこと。


「……え、ホント?」

「響は気付いていなかったのですか?」

「全然……だからあんな変な道歩いてたのか」


11 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:38:57.73 ID:QYxfMoaZo

そんな世間話が、ぴたりと止んだ。


「あ、小指が……」

「おや、思っていたよりも時間が経っていたようですね」


貴音の右手の小指が徐々に消えてく。

気付くと、膝下もほとんど見えなくなってた。


「みんな、今の貴音を見たらびっくりするかな」

「二人だけの秘密ですよ、響」

「うん、分かってるって」


事務所に入るよりも前。

三年前からの、二人だけの秘密。


「月、だいぶ欠けてきたね」

「ええ、これほどまでに欠ければ、わたくしの眼でも分かります」


僅かに残った貴音の手のひらが、自分の手に重なった。


12 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:44:29.74 ID:QYxfMoaZo

そのあとは、何も話さなかった。

二人でただただ、月を見上げる。

重なってた貴音の手は、とっくに消えてた。


「19時00分だ」


隣にいる貴音は、もう上半身から下は見えなかった。

腕も、二の腕から下は消えてる。

ウェーブがかかった長髪も、先の方が少しずつ欠けてく。


「……」

「どうしたのですか、わたくしを見て黙り込んで」

「……別に」


ぽつりと返事をすると、貴音は目をぱちくりさせてから、クスッと笑った。


14 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:48:41.92 ID:QYxfMoaZo

「わ、笑うことないだろー!」

「ふふふっ。響はまこと、可愛らしいですね」

「うがぁーー! またそうやって子ども扱い!」


ぷんすか怒ってたら、僅かに残った腕で、貴音はぎこちなく自分を抱きしめた。

あったかいなぁ、貴音は。


「大丈夫ですよ、響。そのまま消え尽きてしまうわけではありません」

「それは……分かってる、けど」


今日という日を、自分もずっと待ってたけど。

でも頭では分かってても、貴音が消えていくのは、とっても寂しいんだ。


15 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:53:37.69 ID:QYxfMoaZo

月がどんどん、影に食われてく。

その姿と同じように、貴音の身体もどんどん消えていく。


「そろそろ、全部なくなっちゃうね」

「泣いては駄目ですよ、響」

「な、泣くわけないだろ! そうやって馬鹿にして!」

「それなら良いのですが」


貴音が楽しそうに笑う。

顔が消え始めると、あとはあっという間だった。

時計を見ると、針がまさにその時刻を指そうとしてた。


「あ……」


綺麗な銀髪が、上質な砂糖菓子が溶けるようにさらさらと消える。


「そんな顔を、してはなりませんよ」


最後にそう言って微笑み、貴音は夜の闇へと溶け込んだ。


16 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 00:58:28.50 ID:QYxfMoaZo

「……貴音、居なくなっちゃった」


呟いても、返事は返ってこない。

丘の上には、一人きり。


空を見上げると、三日月のように欠けた月があった。


「貴音……」


三年間。

二人で待って待って、待ち続けた時。

そして。


「……あっ……!」


欠けていた月が、鈍い光を放ち始める。

ゆっくり、うっすらと、その姿を現し始める。


18 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 01:09:32.63 ID:QYxfMoaZo

その姿は、さながら月の現し身のようで。


「響」


空から手が差し伸べられる。

清水のように透き通った肌。

そこにかかるのは、月の色に光る長髪。


風にたなびく、紅い髪。


「ごきげんよう」


赤い瞳が自分を見つめた。

待ちわびた時が来た喜びを胸に、その手を取った。


「おかえり、貴音」


貴音に手を引かれるまま、とんっと地面を蹴った。


19 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/10/09(木) 01:10:56.01 ID:g8W6tcXx0
いい雰囲気


20 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 01:23:30.70 ID:QYxfMoaZo

赤銅の月に照らされ、二人の影が空へ舞う。

貴音に誘われた空は、吹きつける風が冷たかった。


「寒いね」

「動いていれば、寒さなどすぐになくなります」

「そうだね。じゃあ――」


月を背にして、どちらからともなく。


「月のワルツを、踊りましょう」


夜空の舞踏会が、静かに始まった。


21 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 01:35:37.44 ID:QYxfMoaZo

風に乗って、虚空を蹴って。

赤月の夜空を、軽やかに舞う。


「あははっ! この空全部がステージみたい!」

「はて。ステージということは、どなたかご覧になっているのでしょうか?」

「貴音ったら何を言ってるのさ」

「?」


不思議そうな表情をする貴音は、何だかおかしかった。


「自分はずっと、貴音のことを見てるぞ」

「……ふふっ。ならばわたくしも、響のステージを拝見するとしましょう」


手を取り合いながら、もっともっと、空高く。


22 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 01:43:02.37 ID:QYxfMoaZo

踊りましょう、天高く。

奏でられるのは、夜風のさえずり。

赤いスポットライトに照らされ、二人で踊る。

赤月の刻は、まだまだ長い。


手を放せば、しばしの遊覧飛行。

三拍子のリズムは鼓動を刻み続ける。

薄い雲を破ると、ふわりと再び上層へ舞い上がる。


そうしてしばらくの間、自分たちは二人きりの空で踊り続けた。


23 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 01:52:59.04 ID:QYxfMoaZo

「響、行ってみませんか」

「ん、どこまで?」

「あそこまで」


貴音は赤い月を指さした。

丘の上から眺めるよりも遥かに大きな月。

その妖艶な輝きは、全てを吸いこんでしまいそうだった。


「うん、いいねそれ」

「それでは競争しましょうか」

「おっ、自分、足の速さなら負けないぞ!」


自分がそう答えるや否や、貴音はいたずらっぽく笑って飛んだ。


24 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:02:54.58 ID:QYxfMoaZo

そのあとを追って自分も飛ぶ。

赤い赤い、月を目指して。


貴音の赤い髪が風にたなびく。


「貴音」

「何でしょう?」

「あそこに行くのは、今度にしよっか」


自分の言葉を聞いて、貴音は赤い長髪を手に取った。


先の部分が、欠け始めていた。


25 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:05:37.97 ID:QYxfMoaZo

「おや……いつの間にか、時間が経っていたようですね」

「楽しいことはあっという間だね」

「ええ、まことに」


再び貴音の手を取って、ゆっくりと空を降りてく。

後ろを振り返ると、赤い月。


「また今度、行こうね」


名残惜しく思いつつ、背を向けた。


26 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:10:10.30 ID:QYxfMoaZo

「最後にちょっと、寄り道しようよ」

「寄り道?」

「――」


行き先を告げると、貴音はちょっと驚いたような顔をしてから微笑んだ。


「行きましょうか、あの場所へ」

「うんっ、行こう!」


手をつないだまま、出来る限りの早さで、空を駆けた。


27 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:19:14.75 ID:QYxfMoaZo

――――――――――――

――――――――

――――



「おい、春香、亜美。風邪ひくぞ。律子もあずささんも、もう下に戻ろうってさ」

「いいじゃんいいじゃん! もちっとだけなんだから!」

「プロデューサーさんも、折角ですから最後まで見ましょうよ」

「お前たちは体調管理とか、もう少しプロ意識というものをだな……」

「……あれ?」

「亜美、どうしたの? 変な声出して」

「ううん……変だなぁ」

「風邪ひいたか?」

「違う違う! なんか、誰かが近くに居た気がしたんだって!」

「えっ、私たち以外の人が屋上に?」

「うーん……屋上、なのかな?」


28 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:23:36.31 ID:QYxfMoaZo

「んー……なんかすっごく見られてる気がするんだってば」

「そんなこと言っても、私たち以外にはお月さまくらいしかいないよ?」

「……はるるん。結構ロマンチストだったんだね」

「うえぇっ!? そそそそんなつもりじゃないよぅ!」

「お月さま、ねぇ……」

「ぷ、プロデューサーさんまでぇ!!」

「いや……案外、そうだったりしてな」

「え?」

「さっ、いい加減に中入ろう。雪歩がお茶入れてくれてるから」

「よっしゃー! お茶受けは貰ったー!」

「あっ! ま、待ってくださいよぉ!」


29 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:34:39.69 ID:QYxfMoaZo

――――――――――――

――――――――

――――



丘の上へ戻ってくる頃には、貴音の身体は再び消える直前だった。

夜空の赤銅色が薄れてく。


「響、楽しんでいただけましたか?」

「すっっっごく楽しかったよ!」

「それなら何よりです」


貴音はにっこりと笑い、月を見上げた。


「そろそろ、終わりのようですね」


先程は溶けるようだったのとは対照的に、身体と赤い髪が燃え上がるように消えてく。

ついその髪を撫でると、貴音はちょっとくすぐったそうに身を捩った。


「わたくしにとっても、とても心地良い時間でしたよ」


満面の笑みを浮かべながら、貴音は燃え尽きた。


30 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 02:40:00.11 ID:QYxfMoaZo

再び一人きりになり、丘の上に座り込んだ。

見上げた夜空には赤みが抜けた三日月。

何もすることがなく、ただ茫然と月が丸くなっていくのを見つめていた。


「次の月食は、来年の春だそうです」


しばらくすると、隣から声が聞こえてきた。


「今度は結構近いんだね」

「ええ。今回の三年に比べればかなり」

「自分、貴音が三分三分騒いでる間、ずぅっと待ってたんだからな」

「いいですか響、かっぷらぁめんを待つ間の三分間の重要性というのは」

「ああうん、そういうのはいいや」


横を見ると、既に身体もほぼ元通りとなった、銀髪の貴音が居た。


「もうちょっと?」

「はい。月もまだ、少し欠けております」


見上げると、月は少し窪んでた。


31 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 03:03:21.16 ID:QYxfMoaZo

それから、またしばらくして。

月が完全に丸くなったのを見て、二人して立ち上がった。


「貴音、お腹空いてる?」

「お腹、ですか」


ぐぅ、という音が、貴音のお腹から代わりに応えてくれた。


「じゃあうちに寄っていきなよ。ご飯作ってあげるぞ!」

「それはまことに良き考えですね。わたくしお腹が空いておりますので、そのおつもりで」

「どういう脅迫だよ……何食べたいか、スーパー着くまでに考えといてね」

「心得ました!」


わくわくした表情で、貴音はあれこれと思案している。

そんな姿を見てると、ついさっきの空旅行が嘘みたいにしか思えない。


32 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 03:11:27.66 ID:QYxfMoaZo

次の月食は、約半年後。

その時はきっと、あの赤銅に輝くお月さままで。


「響」

「えっ、あ、うん。何食べたいか決まった?」

「わたくしはお待ちしておりますよ。響が、あの月まで来て下さる時を」


自分の心を見抜いているかのような言葉に、思わず面喰った。

やっぱり貴音はちょっと変だぞ。


「待ってる……?」

「はい」


貴音は柔らかく微笑んだままで、それ以上の答えはなかった。

でもきっと、言葉通りの意味なんだと思う。


33 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 03:19:21.40 ID:QYxfMoaZo

貴音は、待ってる。

あの赤銅の月が昇った、夜空の向こうで。


「なら、もうちょっと待っててね」


いつまでかかるか分からないけど。


「必ず、そこまで行くからね」


もう、一人ぼっちじゃないよ。



手を握ってそう答えると。

貴音は、嬉しそうに手を握り返してきた。




終わり


35 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/10/09(木) 05:17:16.04 ID:1r4pspCeO



36 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/10/09(木) 06:11:54.79 ID:fQoSPndzO
良い雰囲気だった



37 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/10/09(木) 06:27:04.87 ID:vMmTons+o
いいなこういうの
乙っす


38 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします (SSL) :2014/10/09(木) 07:39:37.53 ID:pBA4XXQs0
おつおつー


転載元

響「赤月の夜空に、ごきげんよう」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1412780513/






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